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工事現場の写真整理と報告書、AIでどれだけ楽になる?

写真の整理と報告書の下書きは、AIでかなり短くできる。ただし、現場の判断が必要な部分だけは、必ず人が残さなければいけない。

「現場で撮った写真を整理して報告書にまとめる作業が、毎日1時間以上かかる」という相談は、建設業の会社からとても多く届く。ここでは、その作業をAIでどこまで減らせるのか、実際の手順に沿って説明する。

工事の写真整理と報告書作りに、今どれくらい時間をかけているか?

話を具体的にするために、仮のモデルを1つ置く。従業員15人、一般土木を中心に年間20件ほどの工事を受注する会社。現場を担当するのは3人で、1件の工事で撮る写真は200〜500枚くらいとする。

この担当者1人あたり、1日の作業時間はだいたい次のようになる。

作業今かかっている時間(1日あたり)
写真を工事の区切りごとに並べ替える30分
黒板に書かれた工事名・日付をメモに書き写す20分
日々の作業報告書の下書きを書く10分
合計60分

1人1時間、3人で1日3時間。1か月20日working日で計算すると、月に60時間がこの作業だけに使われている計算になる。

AIをうまく使うと、この時間は次のくらいまで縮められる。

作業AI導入後の目安
写真を工事の区切りごとに並べ替える5分
黒板に書かれた工事名・日付をメモに書き写す3分
日々の作業報告書の下書きを書く5分
合計13分

1人あたり1日47分の短縮。3人分・月20日で計算すると、月におよそ47時間が浮く計算になる。時給2,500円で考えると、月に10万円以上の作業時間を、別の仕事に回せることになる。もちろんこれは仮の数字であり、工事の内容や写真の枚数によって変わる。

AIに任せられる作業と、人が判断すべき作業はどこで分かれるか?

AIが得意なのは「見て、読んで、並べる」作業だ。写真に写った黒板の文字(工事名・日付・区切りの名前など)を読み取って、自動でフォルダごとに分けたり、報告書の文章の下書きを作ったりするのは、今のAIでかなり正確にできる。

一方で、AIに任せてはいけない作業もはっきりしている。

なぜここまでは人が必要かというと、AIは写真に写っている「文字」や「見た目」を読み取ることはできても、その工事が図面や約束どおりに仕上がっているかまでは判断できないからだ。AIが下書きを作ったあと、必ず担当者が目で見て確認する、という流れを崩さないことが大事になる。

建設業でAIをどこまで使えるかは業種ごとに事情が違うので、建設業向けのAI活用の詳しいページで、他にどんな作業が自動化できるか確認しておくと、写真整理以外の作業にも広げやすい。

スマホで撮った写真は、どうやってAIに読み込ませればいいか?

現場の写真は、多くの会社がすでにスマホで撮っている。この写真をそのままAIに読み込ませる方法は、大きく2つある。

1つは、撮った写真をパソコンに移して、そこでAIのツールに読み込ませる方法。もう1つは、スマホで使えるAIのアプリを使い、撮った瞬間に自動で振り分ける方法。会社の規模や、担当者がどれくらい機械に慣れているかで選ぶといい。

注意点は2つある。

1つ目は、写真がブレていたり、黒板の文字が小さすぎたりすると、AIが読み間違えることがある点。読み間違えたまま報告書に載ってしまうと、後で修正の手間がかかるので、最初のうちは1件ずつ確認する時間を取ったほうがいい。

2つ目は、写真データをどこに置くかという点。会社のパソコンだけに保存するのか、インターネット上の保存場所を使うのかで、情報が外に漏れないための対策が変わる。写真には工事現場の場所や図面が写り込むこともあるので、契約前に「写真データはどこに保存されるのか」「他の会社の情報と混ざらないか」を必ず確認しておく。

AI導入の最初の一歩は、何から始めればいいか?

最初から会社全体で切り替えるのは、失敗の元になる。まずやるべきことは次の順番だ。

  1. 今動いている工事のうち、写真の枚数が少ない1件を選ぶ
  2. その1件だけで、写真整理と報告書の下書きをAIに任せてみる
  3. 担当者1人が使ってみて、読み間違いや使いにくい点を書き出す
  4. 問題がなければ、他の工事・他の担当者にも広げる

この試す期間は、2週間から1か月くらいで十分だ。長く続けても、問題点が変わらないなら判断は同じになる。

費用については、月々の利用料がかかるものと、最初にまとめて支払う契約のものがあり、会社の規模によって向き不向きが違う。AI導入の費用の考え方を先に見てから、見積もりを比べると判断しやすい。

お金の面では、IT導入補助金や小規模事業者持続化補助金など、全国で使える補助金の対象になる場合もある。事例として挙げている富山県高岡市のような地域では、市の商工課や商工会議所が独自の相談窓口を持っていることもあるので、申し込む前に一度問い合わせておくと安心だ。

現場の職人がAI導入を嫌がる理由は何か、どう対処すればいいか?

現場からよく出てくる反対の声は、だいたい3つに分かれる。

この3つは、実は同じ1つの不安から来ている。「やり方が変わることで、自分の仕事や評価が悪くなるのではないか」という不安だ。

対処の仕方は、いきなり全員に強制しないことに尽きる。まず1人か2人だけで試して、実際に楽になった時間を見せる。次に、「AIが読み間違えたときは、最終的に人が確認して直すので、責任は個人に押し付けない」というルールを、口頭ではなく紙かメールで明確に伝える。この2つをやるだけで、抵抗はかなり弱まる。

高岡市の建設業がAIで報告書を作るなら、何から試せばいいか?

高岡市の建設業がAIで報告書を作るなら、まずは今動いている工事の中から、写真の枚数が少ない1件を選んで試すのがいい。これはどの地域の建設会社でも同じ考え方で、地域が違っても最初の一歩は変わらない。

写真整理や報告書づくりを自動化する具体的なやり方は、写真整理や報告書づくりを自動化するメニューにまとめているので、自社の作業にどれが当てはまるか確認してみてほしい。

工事写真の整理と報告書の下書きは、AIに任せられる部分がはっきりしている。任せられない部分(現場の最終判断、安全書類の確認)は人が持ち続けたまま、時間のかかる部分だけを減らしていく。これが、失敗しにくい進め方になる。

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