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シリーズAで最初に採用すべきマーケ職種はどれか

マーケ1人目採用で見るべきは職種名ではない。獲得チャネルが1本に絞れているかどうかで、採るべき人材の種類は完全に変わる。この前提を持たずに求人票を書くと、9割の確率でミスマッチが起きる。

職種より先に決めるべきことは何か

「グロースハッカーがいい」「いや広告運用の経験者だ」という議論は、実は職種の話ではなくフェーズの話をすり替えている。判断の起点はひとつだけ。再現性のある獲得チャネルが1本決まっているか、これだけだ。

決まっていない段階で専門家を採ると、その人の専門知識を使う場面がまだ存在しない。逆にチャネルが決まった後にジェネラリストを置くと、深さが足りず成果が伸びない。

フェーズ別に採るべき人材はどう変わるか

以下はシード〜シリーズAを想定した仮想モデル(月間新規顧客獲得数、CACなどは架空の前提値)。

フェーズ状態の目安(仮想)推奨する人材タイプ理由
チャネル未確定期複数チャネルを試行中、CACが安定しない(例:月ごとにCACが±40%変動)グロースジェネラリスト仮説検証のスピードと横断的な実行力が優先される。専門性より打席数がものを言う時期
チャネル確定・伸長期主要チャネル1本のCACが3ヶ月連続で低下傾向そのチャネルの専門家(SEO/広告運用/コミュニティ等)ここから成果を決めるのは「深さ」。同じチャネルを掘り続けられる専門知識が必要になる
セグメント複雑化期顧客セグメントやプロダクトラインが2つ以上に増えるプロダクトマーケター訴求とターゲットのズレが顧客獲得の障害になり始める。ここでの課題は集客より「言葉」
広告費規模拡大期月間広告費が仮に300万円を超える広告運用専門職運用の巧拙がそのままROASに反映される規模。ここでの1%の改善が金額として大きい

この表の使い方は簡単で、「今どの行にいるか」を自社の状態と照合するだけでいい。行を1つ飛ばして採用すると、次の失敗パターンに入る。

採用してはいけないタイミングをどう見分けるか

次の3つのうち2つ以上に当たるなら、専門職の採用は時期尚早だと考えたほうがいい。

この状態で専門家を採用すると、本人の能力に関わらず「打つ手がない」状況に置かれる。優秀な人材ほど早期に離脱する。

1人目マーケ採用が失敗する典型パターンとは何か

  1. チャネル不明なまま専門家を採る:広告運用の名手を採用したのに、そもそも広告が効くビジネスモデルかどうか検証できていない。専門知識が空回りする。
  2. 評価軸を持たないまま採用する:CEOがマーケ未経験で、成果指標の妥当性を判断できない。担当者が「頑張っている感」だけで評価され、成果と評価がズレる。
  3. 「なんでもできる人」を求めて要件を曖昧にする:グロース・コンテンツ・広告・広報を全部求める求人を出し、結果的にどれも中途半端な人材とマッチしてしまう。ジェネラリストに求めるべきは「実行の速さ」であり「業務の広さ」ではない。

採用ではなく業務委託で埋めるべきケースはどれか

次のような業務は、正社員採用よりも業務委託や提携パートナーで埋める方が合理的な場合が多い。

こうした業務は、正社員を採ってから育てるより、既にノウハウを持つ外部の実行部隊に任せる方が立ち上がりが早い。実際、広告クリエイティブの運用代行(Adsyncのような形態)や、戦略設計を外部の責任者が担うバーチャルCMO事業のような形は、この「評価者がまだ社内にいない」時期のギャップを埋める役割として機能する。ただしこれは1人目の代替ではなく、1人目が機能するまでの橋渡しとして位置づけるべきものだ。

結論:最初の1人は「チャネルの有無」で決める

職種名から採用要件を書き始めると、フェーズとのズレに気づけない。まず自社が表のどの行にいるかを確認し、チャネルが決まっていなければジェネラリスト、決まっていればそのチャネルの専門家を採る。この順番を守るだけで、1人目マーケ採用の失敗率は大きく下がる。

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