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契約書のひな形作り、AIに任せられるか

よく使う契約書のひな形は、AIで下書きできます。ただし最終チェックは必ず専門家か本人が行います。この2つを守れば、契約書作りの手間はかなり減らせます。

契約書のひな形作りに今どれくらい時間がかかっているか?

仮に、従業員5人の行政書士事務所を考えます。月に業務委託契約書と秘密保持契約書を合わせて15件作るとします。

今までは、過去の契約書を探して条文をコピーし、条件に合わせて直す作業に1件あたり平均90分かかっていました。15件だと月に22時間半です。

AIに骨組みの下書きを作らせると、この時間は大きく変わります。

作業今までAIを使った場合
1件の下書き作成90分20分
専門家によるチェック30分
1件あたり合計90分50分
月15件の合計22時間30分12時間30分

月に約10時間浮く計算です。この時間を、お客様との打ち合わせや新しい相談の対応に回せます。

AIに作らせてよい範囲はどこまでか?

線引きは「型が決まっているかどうか」です。

業務委託契約書や秘密保持契約書のように、毎回ほぼ同じ構成で作る契約書は、AIに任せやすい部類です。目的と条件をAIに伝えれば、条文の候補と全体の骨組みをすぐに出してくれます。

一方で、次のようなものはAIだけに任せると危険です。

個人情報や取引先の名前は、入力する前に仮の名前に置き換えます。これは、入力した情報がAIの学習に使われる可能性があるためです。

「ひな形作り」と「契約書チェック」はなぜ別の作業なのか?

この2つは、似ているようで全く違う作業です。

ひな形作りは、白紙の状態から下書きを作る作業です。AIが得意なのはここです。目的を伝えれば、条文の並びや言い回しの候補をすぐに出してくれます。

契約書チェックは、すでにある契約書を読み、リスクがないかを確認する作業です。相手が有利になりすぎる条文がないか、抜けている条文がないかを見る作業で、法律の知識と経験が必要です。

AIが下書きを作った後も、このチェックの作業は必ず人が行います。作成とチェックを同じ人が同時にやると、見落としが増えます。できれば下書きを作る人とチェックする人を分けるのが理想です。

導入の最初の一歩は何をすればいいか?

まず用意するものは3つです。

  1. 過去に作った契約書を3〜5枚(業務委託契約書と秘密保持契約書が多ければその2種類)
  2. よく使う条文をメモした一覧(支払い条件、秘密保持の期間など)
  3. ChatGPTなど、文章を作れるAI

手順はこうです。まず、過去の契約書をAIに読ませて、共通する構成を教えてもらいます。次に、一番使う頻度が高い契約書から下書きを作らせます。最後に、出来上がった下書きを専門家が必ず確認します。

どこから手をつければいいか分からない場合は、無料のAI業務診断で今の作業を棚卸ししてから始めると迷いません。契約書以外の書類の下書きも合わせて自動化したい場合は、書類の下書きを自動化する方法も参考になります。

事務所の中でどんなルールを決めておくべきか?

AIを使い始めると、人によって使い方がバラバラになりがちです。最低限、次の4つは決めておきます。

決めること具体例
誰が使うか下書き作成は誰でも可、チェックは有資格者のみ
何を入力していいか顧客名・金額は仮の値に置き換える
最終確認の担当者所長または担当の行政書士が必ず目を通す
保存の仕方AIが作った下書きと、確認後の完成版を分けて保存する

このルールを紙1枚にまとめて、事務所の全員が見える場所に貼っておくだけでも効果があります。ルールがないまま使い始めると、誰も確認しないまま契約書が完成してしまう事故が起きやすくなります。

山形市の士業事務所で試すならどうなるか?

山形市の士業がAIで契約書を作る場合も、基本の考え方は同じです。まずは業務委託契約書か秘密保持契約書のどちらか、使う頻度が高い方から試します。

費用が気になる場合は、全国で使えるIT導入補助金などの制度があります。AI導入に使える補助金で仕組みを確認できます。山形市に独自の相談窓口がある場合もあるので、商工会議所に問い合わせてみるのもよい方法です。

士業の仕事はほかにも自動化できる部分があります。士業向けのAI活用のまとめでは、契約書以外の作業も含めて整理しています。

AIに任せるのは、あくまで「時間のかかる下書き作り」です。最後の判断と責任は、これまで通り人が持ちます。この順番を守れば、ひな形作りの負担は着実に減らせます。

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